ジェフ・エメリック/Tomorrow Never Knows
いま読んでいる本です。去年はあんまり本読まなかったなあ。ツイターとかみていると活字読みたい欲が解消されるわりには、身になることがあまりないからよくない。とおもったかおもってないかしらないけれど、本を借りてきました。「ザ・ビートルズ・サウンド」、アビイ・ロードスタジオでビートルズの録音をしたレコーディングエンジニア=ジェフ・エメリックの回顧録です。
冒頭、Tomorrow Never Knowsを録音したときの様子が語られます。まだはじめの方しか読んでないけれど、これは名著の予感。ジョンレノンが「「向こうの山のてっぺんから、ダライ・ラマが歌っているようにして欲しいんだ」」(同書、P20から引用)といった、なんて話がわかるだけでも鼻血ものです。結局、オルガンのレズリースピーカーにジョンの声を通し、あのサウンドが生まれたわけです。すげー。
ビートルズについての疑問のひとつに、「なんであんなにすごいのか?」というのがあります。ジョンレノンのアルバム、ポールのアルバム、ジョージのアルバム、リンゴのアルバム、それぞれを聴くと、それなりにはもちろん素晴らしいのですが、それなりにいい、にとどまるのです。
ジョージマーティン(プロデューサー)がいたから?ジョージマーティン+ビートルズだったから、あんなに素晴らしくなったのか?ともかんがえてみたんだけど、ジョージマーティン+ポールのウィングスもそこまで素晴らしくない(まあよい程度)。
ずっと疑問に思ってたけれど、このジェフ・エメリックさんが、答えのひとつかもしれないです。あの実験的サウンドを60年代にやってしまうのはまさしく狂気です。狂ってるってすてき。
ちなみに、Tomorrow Never Knowsはこんな曲。
ずっと同じパターンをたたき続けるドラム。
ジョージのインド楽器のドローン。
早回しをしたようなカモメサウンド。
ジョンのレズリースピーカーサウンド。
ずっとコードが変わらない。
なんなんだこれは。
わくわくしながら読める本があるというのは、何十年も聴き続けられる音楽があるのと同じくらい素晴らしいことだとおもうのです。
CDも本も有名なのでレンタルや図書館で手に入るとおもいます。
これね↓