【考素】やめる時 はじめる時
音楽業界にカットアウト、カットイン、フェイドイン・フェイドアウトという用語があります。曲のはじまり方や終わり方をしめす言葉です。ラジオ業界や演劇業界でも使われているとおもいます。この考え方は、曲の終わりと始まりにとどまらず、「なにかを始めるとき、終わらせるとき」に応用できるとおもうので、少し時間をとって考えていきたいです。
まず、それぞれの意味を確認してみましょう。
カットは「とつぜん もしくは しっかりと」、フェイドは「ゆるやかに もしくは 量がすくなくなって」。
それに「イン=始まる」と「アウト=終わる」がつくのでパターンとしては、
カットアウト=とつぜん終わる(以下:CO)
カットイン=とつぜん始まる(以下:CI)
フェイドアウト=ゆるやかに終わる(以下:FO)
フェイドイン=ゆるやかに始まる(以下:FI)
となりますね。
この4つの方法に加えて、音楽では「無音」、
つまり曲がかかっていない状態というのも考えられます。
なので5つの方法が存在することになります。
さて、つぎに、これらの組み合わせの可能性を探ってみましょう。
1:カットアウト:カットイン
2:カットアウト:フェイドイン
3:カットアウト:N:カットイン
4:カットアウト:N:フェイドイン
5:フェイドアウト:カットイン
6:フェイドアウト:フェイドイン
7:フェイドアウト:N:カットイン
8:フェイドアウト:N:フェイドイン
の8パターンになりますね。
細かくみてみましょう。
1:CO:CI
「いきなり終わり・いきなり始まる」
具体例:
いままで派遣会社で働いていたんだけど、とつぜん首を切られ派遣終了。
次の日、道を歩いていたらスカウトされて、いきなりタレントになりました、みたいなケース。
2:CO:FI
「いきなり終わり・ゆるやかに始まる」
FIがCO前から始まるか、CO後からはじまるかで、さらに2パターンにわかれるものの、
とにかく、とつぜん何かが終わり、徐々に始まるというケース。
具体例:
いままで派遣会社で働いていたんだけど、とつぜん首を切られて派遣終了。
以前からちょっとずつ作業していた写真を撮る仕事を本業にしはじめる。
3:CO:N:CI
「いきなり終わり・しばらく間をあけて・いきなり始まる」
Nが入る以外はパターン1と同じ。
ちなみにNは「なんにもあらしまへん」のN。
4:CO:N:FI
「いきなり終わり・しばらく間をあけて・ゆるやかに始まる」
Nが入る以外はパターン2と同じ。
ちなみにNは「なんにもあらしまへん」のN。
5:FO:CI
「ゆるやかに終わり・いきなり始まる」
具体例:
山下タカノリは大森加奈子とつきあっていた。
ゆるやかに会う回数が減ってきた。
気晴らしにいった琵琶湖で、とつぜん中野美保と出会い、その日から同棲
新しい関係がスタート。
(加奈子と美保がかぶっているかで大問題に発展するかも)
6:FO:FI
「ゆるやかに終わり・ゆるやかに始まる」
具体例:
山下タカノリは大森加奈子とつきあっていた。
気持ちがだんだん冷め会うたびに喧嘩。
徐々に会う回数も出かける回数も気持ちも減ってきた。
前から友達でたまにあっていた中野美保と会う回数がだんだん増える。
彼女の相談をしているうちに、「あれ?この子結構いい子じゃないか?」とおもいはじめる。
ふと気づくと中野に気持ちが移っている自分に気づく。
というようなかんじ。知らんけど。
7:FO:N:CI
「ゆるやかに終わり・しばらく間をあけて・いきなり始まる」
具体例:
山下タカノリは大森加奈子とつきあっていた。
気持ちがだんだん冷めてきて、連絡をとらなくなり自然消滅。
たぶん別れているはず。
しばらく彼女もできず昼は仕事、夜は行きつけのバーで酒びたり
という生活が続く。
数年後、中野美保とお見合いしてそのまま結婚。
ちなみにNは「なんにもあらしまへん」のN。
8:FO:N:FI
「ゆるやかに終わり・しばらく間をあけて・ゆるやかに始まる」
具体例:
山下タカノリは大森加奈子とつきあっていた。
気持ちがだんだん冷めてきて、連絡をとらなくなり自然消滅。
好きだったのに別れてしまったショックで数年間
彼女がいないままで過ごす。
数年後、職場で一緒に働いていた中野美保とよく飲みに行くようになり
ゆるやかに仲良くなり付き合うことに
ちなみにNは...
もういいか。
まとめ
何かをやめるパターンとはじまるパターンをまとめてみました。
いろんなことに使えるとおもいます。
転職をするとき
人間関係を考えるとき
引越しするとき
などなど
付け加えておくと、この図において、
縦軸は「量」、横軸は「時間」となっています。
横軸
時間はわかりやすいですね。
具体的に、日付なんか入れてみるといいですね。
西暦3000年までに飛べるようになりたい、とか。
「西暦2010年○月までに■を終わらせる」と決めたら
それを、「ゆっくり」行うのか?「とつぜん」行うのか?
終わらせた後に、はじめることを
「西暦201×年○月までに◎を始める」
それを、「ゆっくり」行うのか?「とつぜん」行うのか?
書いてみるといいですね。わかりやすい。
縦軸
量は、
転職なら、勤務日数かもしれないし、給料かもしれない。
(1月には30万、2月には40万、3月には50万、6月には120万と金額を書いてもよし。)
恋人なら、相手への気持ちかもしれないし、会う回数かもしれない。
引越しなら、部屋にいる回数とか日数かもしれない。
まあ何でもいいので、自分の都合のよいように応用してみてくださいな。
ちなみに、個人的に仕事においては、
ほとんど6番のフェイドアウト・フェイドイン方式をとっています。
収入とかなくなるの嫌だし、急な変化が嫌いなもので。
そして仕事Aと仕事Bはつねに重なっている時期があります。
でも、恋愛においてそうするとインモラルなので
(僕は頭はおかしいですが道徳的なので)
ほとんど4番のカットアウト・N・フェイドイン方式ですね。
こちらは重なる時期を作らない主義です。
いや、ほんとですって。