?忘年会08-vol.2 希

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むかしのバイト先のメンバーと忘年会。数年前から低価格なのに充実した料理をたべさせてくれるお店「のぞみ」にいく。看板もなくそれほどギラギラ営業しているようにはおもえないのに、着実に店舗をふやし3軒目ができたそう。京都市室町松原上がったあたり。ふるい京町屋?民家?を改装したような店内は、入り口からは想像できないほど広く、なかなか落ち着ける雰囲気。

料理を作る側がどういうふうに考えてお店をするのかはっきりはわからない。でも、素材と技術と雰囲気を大切にしているだろうことは想像できる。素材はお肉とか野菜の鮮度とかの質だろうし、技術は料理の腕だろうし、雰囲気は内装や立地場所だろう。そのような要素をうまく配分して、お客さんに満足を与えようと考えるのだろうか。

「のぞみ」の料理の特徴は、ふつうの素材をプロの技術で調理することにあるとおもう。正直なはなし、素材の質はそれほど高いようにはおもえない。市場に出かけなくても、そのへんのスーパーで手にいれることができるくらいの食材のようにおもう。そういってしまうとおいしくないように聞こえてしまうかもしれないけれどそうではない。平凡な素材を、調理の技術を高くし、量を多めにし、みための美しさなどにこだわっていることで、納得できる料理にかえるのである。前菜からデザートまで10品くらい食べて2500円というコストパフォーマンスの高さも繁盛の秘密だろう。

大切なお客さんや特別な日につかうには無理があるかもしれないけれど、気のおけない仲間とちょっとよい雰囲気で集まりたいなという状況にはとてもあう。高い素材を高い技術で最高の雰囲気でとなると京都の場合ひとり1万円はすぐに超える。またそのようなお店のほうが京都には多い。なので、こういう選択肢を提供してくれるのはとてもありがたい。


ひさびさに集まってはなすのは本当に最高の時間。ある時期に家族のように毎日会って一緒に働いていたメンバーなので、お互いの性格やキャラクターがつかめているのでやりやすい。しかもお決まりのネタなんかもあって、もうそのへんは10年くらい変わってないんだけど、ほんとうにおもしろい。

向上心があって勉強家で仕事ができる人たちが手にできるものの素晴らしさというのがある。しかし、さまざまなことに悩んだり苦しんだりしているけど、ささやかなことを楽しめるよろこびというのも確かに存在しているんだとおもう。どちらか一方だけ選べといわれたらどうするだろうか?と考えてみると、「どっちも欲しいんですが、だめでしょうか?」といいたくなる。

自分に厳しくしてなにかを達成しようという人達は、みずから課したの目標におわれ、あじわうことをほとんど知らないようにおもう。経済的には自由かもしれないけれど、今度は目標の奴隷みたいになるおそれがある。反面、努力することがあまりうまくない人達は、時間を味方につけることができずに、同じ課題で同じようにつまづき、いつまでたっても改善がおこなわれない。

どちらがいいのか、なんて考えてみてもよくわからない。自分にとってはどちらもどういう状況も同じにおもえる。手にしているものの種類が違うだけなので比べようがない。個人個人がかんじるよろこびやくるしみはその人の受け取り方によるのであって、まあおおざっぱにいって、みんな好きだからそのようにしているんだとおもう。

さまざまな生きたかをみて、自分はなにが好きなのだろうとかんがえる。そうすると見えてくるのは、なるべく苦しみを減らすこと。ささいなことの中によろこびをみつけること。なのかなとおもう。