図書カードのぶん

図書館に予約していた本をとりにでかけた
自転車に乗りながら、昨日コピーしていた曲の歌詞を
思い出しながら歌っていた

日本語の曲を意識してあまり聞いたことがないせいで
歌詞の意味というものをとても粗末にあつかっていることが
ずっと気になっていた

何度も同じところをくりかえし歌っているうちに図書館についた
図書館には、笑ってくれない女性司書のがいた
いつものとおり笑ってくれない
ここ4年間で彼女が笑ったのをみたのは1度だけだ

図書館のカードをだし、「予約の本をお願いします」とつげる
司書はバーコードリーダーを図書カードにあてるがうまくいかない
「これは、違いますよ」と司書

ああ、ぼんやりしていて、スイミングスクールの会員証を持ってきてしまった。
何度かこの間違いをしている
家を出るときに確認したはずっだったけれど

スイミングスクールの会員証でも貸してくれたっていいじゃないか、
ケチな図書館だ、とわけのわからぬ悪態を心のなかでつきながら図書館をでる

しかし、どうしても読みたい本があり、予約期限もせまっているので
家に図書カードをとりにいく
自転車にのりながら、例の歌詞を反芻しながら


•••

無事に予約した本をかりて家に帰ってくる
先ほど歌っていた曲のギターをどう弾くか考えてみる
そして歌をつけてみる

図書カードを忘れたおかげで1往復分余計に歌うことになった、
そのぶんだけ歌の歌詞が自分に近くなっている
いままでにない感覚で音楽ができた気がする

たぶん、自分が思っている状態になるには
この作業量だと、あと1年半くらいかかる

だけど、今日はそこに半歩だけ近づけた気がした
こんなことを思えるのはとても珍しい