イポメアの仮説

2008年10月14日

「いつまでも若いね」とよく言われます。そんな僕は今年で32歳になりました。
可もなく不可もなく、こんなものかなあとのんびり構えている間に、
気づいたらこの年齢になっていた気がします。

自分ではこれが普通なのでよくわからないんだけど、親しい友人からはじめて知り合った人まで、
実年齢をつげると驚かれるので、ああ僕は若く見られているんだなあと認識したりします。

なんでそういわれるのだろう?とあらためて考えてみると、そういえば、20代前半の頃から
自分のなかで大切にしていることがあるのを思いだしました。


すこし話が飛ぶけど、僕は植物を育てるのがけっこう好きです。
ひとり暮らしをはじめてから、そのへんの花屋さんやホームセンターで売っている植物を
買ってきては、のんびりと育てています。あまり手をかけなくてもいい植物が好きです。
いまのマンションでは、ベランダのスペースと日光の関係上、育ててないけれど
とにかく植物を育てるのが好きなのです。

ある日、ベランダに出していた観葉植物、たしかイポメアかそれに似たやつ、
に水をやろうとしたら、少し元気がなく枯れはじめていることに気づきました。

たぶん、そのとき僕は忙しくて、しばらく水をやるのを忘れていたのにくわえ、
夏の熱い時期だったから、水分が足りなかったのでしょう。

イポメアに水をやりながら、ああ、ごめんな、ちゃんとかまってあげれなくて。
と感じたように思います。

その時に、イポメアみたいに結構ほっといても大丈夫な植物でも
水とか日光とか風通しとかの環境が悪いと、枯れちゃうんだなー、
となんとなくぼんやり感じました。

そして、それって人でも一緒かもしれないな、人間も大半水分で出来ているっていうし
電車で見るおじさんとかがとっても枯れて見えるのも、環境が悪いせいなんじゃないだろうか?
とぜんぜん根拠のない仮説を立てたわけです。

「どんな植物でも合わない環境におかれるとすぐ枯れる」

神からの啓示とまではいかないけれど、なんとなく信じれる法則として
その思いつきは僕のなかにひびきました。

植物は、水をやりすぎたり、日が当たらなかったり、日に当たりすぎたり、
土に栄養がなかったりすると枯れていく。

人も、人間関係でストレスを受けたり、食生活が悪かったり、睡眠時間が足りなかったり、
やりがいのない仕事を続けていたり、、日々を楽しんでいなかったり、
そんな風に合わない環境にいると、枯れやすく=歳をとりやすくなるんじゃないかな?
と思ったのです。

そう思ったので、なるべく自分自身をいい環境に置くことを心がけてきた節があります。

観葉植物は自分で環境を作り出すことはできないけれど
僕は住む所や付き合う人や仕事や考え方を自分で選べるのだし
なるべく、枯れないような、自分にとって栄養となるような環境に身をおこう。


一度そういう風に考えてから、たぶん7年以上経っている気がするんだけど
いま、「いつまでも若いですね」というまわりからの声を聞くかぎり
その若さについての根拠のないイポメアの仮説は、
あながち間違いじゃないのかなあと思います。